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暮らしのインタビュー

COLORFUL INTERVIEW

六戸町

沼尾 春奈さん

Profile

【2015年移住・Uターン】

1984年生まれ。

青森県六戸町出身・公務員

(六戸町役場)

家賃ゼロ、友人がいる…メリット多数のUターン。課題は仕事面

沼尾春奈さんが六戸町に戻ったのは、31歳の春。地元で働く同郷の男性と、遠距離恋愛を経て結婚を決めたからでした。
 
十和田市内の高校を卒業後、神奈川県内の大学へ進学し、そのまま就職。都内のマンション管理会社でフロント営業として活躍しつつも、いつも心にはふるさとの存在があったとか。「30歳までに戻りたい」と考えていた沼尾さんにとって、Uターンは自然な選択でした。

地元での挙式は、たくさんの共通の友人に祝福されあたたかな時間が流れました。新居は沼尾さんの両親が住んでいた家を譲り受け、家賃ゼロ。〝Uターンのいいとこ取り〟な新生活が始まる中、ただ一つなかなか決まらなかったのが、仕事です。
「まずマンションがないので、以前の経験はまったく生かせない。新しいことをと思っても、なかなか条件に合う仕事がなくて。選ばなければすぐ決まったかもしれないんですが、ここでずっと暮らすことを考えたら、収入と通勤距離は譲れなかったんです」

そんなときたまたま知人からもたらされたのが、六戸町役場で社会人採用が始まったという情報。3カ月間必死に勉強した結果、晴れて役場の一員となることができました。

このように青森県内では、社会人採用を行っている自治体があります。移住を考え始めたら、ホームページや広報をこまめにチェックするというのも一つのアプローチでしょう。

通勤ラッシュを卒業!役場職員として町を再発見&PR

前述の通り就職先も決まり、本格的に新たな生活をスタート。一番大きな変化は「朝の通勤ラッシュがなくなったこと!」と沼尾さんは話します。
「以前は出勤の30分が辛くて、出社が憂鬱になったことも。特に夏場は本当に恐怖で…。今は職場まで車で数分。時間に追われなくなりました。朝、ラクな気持ちで出られるのは本当にありがたい」

六戸町役場では、産業課に配属に。県内外の物産展やフードフェスティバルに出展し、大玉にんにく、ごぼう、ながいも、青森シャモロックなど町の特産品をPRしたり、町の女性グループ『六戸町生活研究連合会』の活動をサポートしたり。地域と密接に関わる仕事を通じて、地元の魅力を実感することになりました。

「にんにく一つ、ながいも一つ取っても、都会で買うと高かったり、鮮度も落ちる。それがここでは農家さんが気軽にお裾分けしてくれたり、産直で安く買えたり。おいしいものを存分に、自由に味わえるってすごいなと」

沼尾さんが特にお気に入りの六戸グルメは、初夏から夏にかけて出回る生にんにく。
「お芋みたいにホクホクで、全然にんにくのきつさがない。にんにくの概念が変わります」
にんにくは長期保存するため、高温乾燥処理をほどこすのが一般的です。つまり生にんにくは、掘りたてを食べることが可能な生産地ならでは、期間限定の味。直径7㎝以上、重さ130g以上にもなる大玉にんにくを丸ごとホイル焼きにするのが、沼尾家の定番です。

一方、仕事面では課題も見えてきました。
「まだまだ六戸町は知名度が低いですね。県外に出ると『一戸から九戸まである』と説明してやっと分かってもらえる状態。こんなにおいしいものがたくさんあるのにもったいない。町も特産品も、もっと色々なところでアピールしていきたいです」

「ここで生きていく」 夢は息子とキャッチボール

沼尾さんは2019年3月に長男を出産し、取材時は育児休暇中。初めての子育てに不安はつきものですが、地元なら心強い仲間がいます。
「両親がすぐそばに住んでいますし、小・中学校の友だちは同じ時期に2人目、3人目を産んだ子が多くて。先輩お母さんたちがたくさんいるので、何かあったらすぐ相談しますね」
六戸町には子ども医療費助成制度があり、中学校卒業時まで子どもの医療費が基本的に無料(要申請)。発熱、けがなど突発的な事態にも費用の心配をすることなく受診できるのは、Uターンならずとも子育て世代にとって大きなメリットといえるでしょう。

長男が生まれたことで、「ここで生きていくんだなって、いよいよ実感しています」と沼尾さん。自身と同じUターンやIターンなど、移住を考えている人に対しては、次のようにメッセージをくれました。
「環境を変えるとき、自分一人で家、仕事などすべてを探すのはすごく大変。まず誰か1人でも顔見知りを作って、そこからネットワークを広げることをおすすめしますね。特に地方では、ネット上にはない情報も多いです。どこにいい話が転がっているか分からないから、『今こういうことをやりたくて』とか、人に話しておくといいかもしれません」
 
沼尾さんも中学時代の友人に誘われ、小・中・高校まで打ち込んだソフトボールを再開。六戸町ソフトボール協会に所属してレフトを守っています。育児が落ち着くまで選手としてはお休みですが、10~40代までの仲間ができたことは、大きな収穫でした。
また、野球が趣味の夫と、町の野球場『メイプルスタジアム』に高校野球観戦に出かけるのも、Uターン後にできた楽しみの一つ。
「夫は息子に野球をやらせたいみたい(笑)。3人でキャッチボールしてみたいですね」

移住者DATA.

一日のスケジュールを教えてください。

5:30~6:00・起床
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8:00・出勤
 ▼
仕事
 ▼
17:30・帰宅
 ▼
23:00・就寝
今は完全に息子中心の生活です。3~4時間おきに授乳とおむつ替えをしながら、休める時に休むという感じ。大変だけど、今だけだと思って頑張ってます!

休日の過ごし方は?

夫が休みの日は3人で出かけます。近所の舘野公園はもちろん行きますし、夫の実家が小川原湖の近くなので、じぃじ・ばぁばに会いつつ湖畔を散歩したり。季節がいいうちはほぼ屋外で過ごして、施設で行くのはおいらせ町のイオン下田くらいかな。

六戸町の便利なこと・不便なことは?

車があれば八戸・おいらせ町・三沢・十和田どこでもすぐ行けて便利! 少し残念なのは、仕事帰りに気軽に寄れる飲食店が少ないことかな。みんな車通勤だから、仕事帰りに気軽に飲みにいくこと自体が難しいっていうのもありますが。

六戸町のお気に入りスポットは?

舘野公園ですね。町の人みんな好きなんじゃないかな(笑)。私も子どもの頃から家族でよく行ってたんです。お花見したりさつき沼でボートを漕いだり。バーベキューもキャンプもできるから、息子が大きくなったら一緒に楽しみたいですね。

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