私たち語ログ編集部が初めて中野渡卓也さんと神実知さんのカップルに出会ったのは2017年12月。市民交流プラザ「トワーレ」で開かれた移住女子会でのこと。
※移住女子会 http://towada-iju.com/collection/webmagazine/011
「今は2人とも青森市で教員をしていますが、来春からこの十和田でカフェを開きます」
その場に集まった数十人ほどの中でもかなり若い(移住者は30~40代が中心)。まだ学生のような初々しい雰囲気を残す2人が揃っておじぎをすると、会場が暖かい空気に包まれたことを覚えています。
あれから半年あまり。念願のカフェを開いた2人に「しずくの恵マルシェ」で再会することができました。
14-54CAFE オーナー
中野渡卓也
1992年生まれ、青森県青森市出身。東京学芸大学教育学部卒業後、青森市内で特別支援学校教諭を務める。2018年4月、十和田市中心街のコミュニティスペース「14-54(イチヨンゴーヨン)」内に「14-54CAFE」をオープン。同6月24日に入籍し、晴れて夫婦に。
https://www.14-54.com/cafe/
https://www.facebook.com/1454cafe/
14-54CAFE オーナー
神実知
1992年生まれ、青森県弘前市出身。弘前学院大学社会福祉学部卒業。2017年3月まで青森市内の特別支援学校教諭として勤務。2018年4月、十和田市中心街のコミュニティスペース「14-54(イチヨンゴーヨン)」内に「14-54CAFE」をオープン。同6月24日に入籍し、晴れて夫婦に。
お久しぶりです。まずは「14-54CAFE」オープンおめでとうございます!
中野渡・神:ありがとうございます!
「14-54」は、以前私たちも取材させていただいたアレックスさん、マイケルさんがやっていらっしゃるコミュニティスペースですよね。名前もロゴもそのまま「14-54CAFE」なんですね。
他に考えていた名前もあったんですが、分かりやすいのが一番だなと。カフェを始めるにあたっても、14-54と出会ったのが大きかったですし。
それまでのお仕事はお2人とも教員をされていたんですよね。辞めて移住、カフェ開店。大きな決断ですよね。どういう流れだったのでしょうか?
もともと「2人でお店をやりたいね」って話はしていたんですよ。
去年(2017年)の5月に十和田に遊びに来たとき14-54に来て、アレックスさんから「カフェをやる人募集しているんだけど、よかったらどうですか?」と言っていただいて。そのときは決めなかったですけど、第一印象というか、心の中では「やるだろうな」って思っていたところがありました。
迷いはなかった?
すごく悩みましたよ! 僕は両親も兄、姉も公務員だし、最初は猛反対されました。でも結局は、やるなら今しかないかな、と。
もし失敗しても、20代の今ならその失敗も次につなげられると思ったので。
彼女はすごいんですよ。去年のいつだったか、共通の友だちに「お店やろうと思ってる」って話したら、「いつやるの?」って聞かれて、そしたら(神さんが)サラッと言ったんですよ、「来年」って(笑)。
言霊パワーですね(笑)。
2017年5月に決断して、来年の春から始めるなら何をいつやるか?と逆算して準備を進めました。部屋を借りて先に僕が移ってきて、少しずつ荷物を青森の家から運び出して。ちゃんとした暖房を用意していなくて寒かった(笑)。
私は3月まで青森にいたので、平日は仕事をして、金曜の夜に十和田に来る生活。12月~3月の週末は、ほぼ毎週のようにプレオープンをしてました。
ジンジャーシロップやコーヒーを出しながら、来てくださった方に「どういうものがあるといいですか?」って、スケッチブックを置いて自由に書いてもらうようにしました。
棚とかカウンターとか、内装も自分たちでやったよね。
建設業者さんから古いシンクをもらって、汚れを落として磨いて。げんき接骨院の服部玄気さんが内装を手伝ってくれたんですよ。プレオープンのときに話をしたら「手伝うよ」って。
※服部玄気さん灯台もと暮らし記事
http://motokurashi.com/aomori-towada-hattorigenki/20180725
思い切って飛び込めば、助けてくれる人はいるんですね。
市の担当の方がすごくフォローしてくれたんですよ。移住女子会で皆さんの前で自己紹介したときも「話振るから何か話して」って段取りをつけてくれて。
プレオープン期間に十和田の人とつながっていたのが大きかったと思います。12月の移住女子会もそうですけど、集まりに参加したり地元の方々にあいさつしたりしていたので。そのつながりがなかったら、たぶん今まだ営業できていないです(笑)。
…後編に続く。
今回の取材場所
十和田市馬事公苑 駒っこランド