メニューを閉じる
BACK NUMBER

021 「また会いに来たいです」クリエイター夫婦が暮らした7泊8日間

とあるクリエイター夫婦が旅をする。十和田はどんな街なのか。どんな風を感じたのか。
クリエイターならではの視点で十和田らしさを見つける旅。移住お試し住宅を利用しながらの十和田風土レポートです。


  • 荻原ゆか

    1991年長野県生まれ・埼玉県育ち。フリーランスのグラフィックデザイナー /アートディレクター。CI・WEB・DTPなどグラフィックデザインを担当。「灯台もと暮らし」「にっぽんてならい堂」など、ライフスタイルの分野を中心とした、WEBメディア・サービスなどの運営に携わり、店舗のブランディングや商品企画なども行う。暮らしをデザイン・編集するクリエイティブチーム「白梟」としても活動。Twitter : @ogiyk_


  • 小松崎拓郎

    1991年茨城県生まれ。フリーランスの編集者・フォトグラファー。2015年に株式会社Waseiに入社。これからの暮らしを考えるメディア「灯台もと暮らし」立ち上げに参加し、現在編集長。「もとくらの写真/現像室」主宰。オリンパス公式アンバサダー。荻原ゆかとクリエイティブチーム「白梟」として活動中。

十和田市に来るきっかけ

──まずは簡単にお二人のことを教えていただけますか?

僕はフリーランスの編集者、フォトグラファーとしての暮らしを軸に活動しています。

私もフリーランスのアートディレクター、デザイナーとして仕事をしています。

──そもそも十和田市を知るきっかけはなんだったのでしょう?

2015年に創刊した『灯台もと暮らし』というメディアがあります。彼女と僕はその創刊から運営に携わっていて、2年ほど前に僕が取材で訪れたことが十和田市を知ったきっかけです。その後、地域特集を展開させてもらうことにもなりました。

きっとあなたも夢中になる。“好き”が探求できる、大自然とアートの街へ【青森県十和田市】特集、はじめます。
http://motokurashi.com/feature-aomori-towada/20170701

──なるほど。何回か十和田市に来たことがある中で、今回の滞在だったんですね。

そうですね。私は今回で3回目、彼が7回目くらいになるよね?

うん、そのくらいだと思う。今回は中心市街地にある移住お試し住宅をお借りして、7泊8日、今まででいちばん長い滞在になりました。

【青森県十和田市】今年は新しい「移住お試し住宅」に滞在しながら取材したよ
http://motokurashi.com/aomori-towada-stay-2/20180731

──なぜ今回は十和田市に中長期で滞在しようと思ったんですか?

今回は十和田市が主催する「十和田メディア研究部」や婚活イベント「きみと恋するとわだフォト散歩」の講師としてお仕事があって、せっかく来れるのならトンボ返りせずに、彼女にも十和田市を長く体験してほしかったんです。
じつは年末からドイツのベルリンに滞在する予定なんですが、国内に戻ってきた時にまた都内で生活するつもりはなくて、地域で暮らしたいと思っているんですね。
だから、今のうちから自分たちの気質とフィットするような地域を探したくて。今回は大自然とアートが身近にある十和田市を彼女に見てもらいたいなと。

あとは、本当に今の状態で地域で暮らせるか試してみたかったよね。私たちのクライアントの多くは東京に拠点があるので、物理的に距離があっても、仕事をするのに大丈夫かなと。

気持ちよく仕事ができる。それが嬉しい

──お仕事のほうは、実際やってみてどうでしたか?

すごくやりやすかったよね。

快適でした。移住お試し住宅でもWiMAX(ワイマックス)の電波が入りますし、なによりも十和田市は公共施設が充実していますよね。僕らはいつもお昼を食べたら図書館で仕事をしていました。

安藤忠雄さんが建築した十和田市民図書館は光がたくさん入ってくる設計になってるのかな?どの席にいても、居て心地がいい。

十和田市民図書館
http://www.towada-lib.jp/

しかも、中庭に面したどの窓からも大樹の桜が見えるんです。図書館を建てる際に「十和田市民からの要望があり、伐採せず、桜を囲うような設計になった」と聞きました。十和田市民から愛されている木なんだなあと思うと、より一層愛おしいですよね。

中心市街地でご飯を食べた時はトワーレ(市民交流プラザトワーレ)を利用させてもらいました。

気合いが入る仕事の時は十和田市現代美術館のカフェへ。白と赤を基調とする天井の高い空間は気持ちを切り替えるのにぴったりなんです。

市民交流プラザトワーレ
http://www.city.towada.lg.jp/docs/2015111800027/
十和田市現代美術館
http://towadaartcenter.com/

今回の滞在でいちばん利用させてもらったのが14−54CAFEさんです。おいしいコーヒーが飲める場所が家の近くに1つでもあるとうれしいです。

僕は14-54CAFEさんのバナナ風味のスムージーが好き。

今回利用した施設やカフェはどこも広くて快適だし、Wi-Fiをお借りできましたし、移住お試し住宅から歩いてアクセスできました。

都内のキツキツのカフェで作業することを思うと、本当に有り難かったよね。気分よくいられるとそれだけで人に優しくなれるし、仕事も楽しくなる。

その日の気分によって仕事をする場所を変えられる、その選択肢があることはノマドワーカーにとって嬉しいことですよね。

──今回の滞在中はどんなことをしましたか?

私はいま埼玉県で彼が茨城県に住んでいるんですが、いわゆる郊外で生活している毎日と、さほど変わらないような暮らしができたんじゃないかと思います。ただ、クオリティオブライフは高まったと思う。

そうだね。朝起きたら朝ごはんを食べ、仕事をはじめて、二人の良いタイミングで散歩に出かけて。

散歩の時間は僕らにとって気持ちのいい時間になりました。同じ方向を向きながら、ゆっくり話ができるので。

官庁街通りの道は広いし、空気は澄んでいるしで、とにかく清々しかったよね。市街地は外灯のおかげで夜も安心して歩けました。

仕事を終えて日が暮れたら、十和田市のみなさんに教えていただいたお店でご飯とお酒をいただくことも。

想像していたよりもお酒が飲めるお店が充実しているよね。洋食、和食、中華、日本酒、ワインも。その日の気分によって選べるのは楽しかった。

もしくは移住お試し住宅近くのスーパーのユニバースかマックスバリュに寄って夕食を作るような日々で。

私は南部せんべいが本当に好きで、今回はせんべい汁を毎晩のように作っていました(笑)。

そうそう!それは以前「温泉民宿 南部屋」に泊まった時にせんべい汁を出していただいて、僕らの想像を超えるおいしさだったんですね。はじめは「え!?せんべいを汁に入れるの?」って驚いたんですけど、食べてみたらうどんみたいにもちもちしていて本当においしい。

温泉民宿 南部屋
http://nanbuyatowada.wixsite.com/nanbuya

今は田んぼもたくさん見られるけれども、もともとはお米があまり収穫できないような土地だったから、少しでもお腹の足しになるように小麦で作れるせんべいを汁物に入れたことがせんべい汁の始まりなんじゃないか…だとか、二人であれこれ想像を巡らせて。そういう食文化がおもしろかったよね。

そうだね。十和田市はおいしいものがたくさん集まっている街だというのも今回気付きました。海まで車で1時間くらいで行ける距離感なので海鮮の質も高いですよね。

荻原ゆかさんTwitter
https://twitter.com/ogiyk_/status/1046949649586606080

水道水が飲めることにも感動しました。普段は蛇口から出る水を飲むような地域にいるわけではなく、飲み水は買う生活をしています。お水、おいしかったよね?

そうだねえ。同じタイミングで十和田市に来たアタシ社のミネご夫妻も「ホテルの蛇口から出てくるお水がおいしい!」って言っていたくらい。

【十和田メディア研究部】「お互いのスキルを活かす!パートナーとの仕事のつくり方」
http://motokurashi.com/aomori-towada-media-3/20181113

水は野菜にもお肉にもお米にもお酒にも、食べること全てに直結してくるし、温泉もいたるところにある。水の豊かさを実感する機会が多かったように思います。

長く滞在したから築けた、人との繋がり

──今回お試し住宅を利用した滞在を経て、良かったなと思うことはありますか?

まず街のことを知ることができたことですね。僕らはふたりとも東京近郊のベッドタウン育ちです。きっと近い将来、都会ではなくとも、空気の少し淀んだ狭い街に住むことになるのかなあと、半ば諦め気味に思っていまして(笑)。

私は拓郎くんが望むような場所で生活したことがないから、暮らすイメージができなかったんだよ……(笑)。

というのはですね、僕自身は自然にほど近いところで暮らしたいと思っているんです。ここは中心市街地から車で40分走れば手付かずの自然がありますよね。今回の滞在であらためて、十和田市は自然と文化とのバランスがとてもいい塩梅だとも感じています。

想像していたよりも徒歩で生活ができるくらい中心市街地はコンパクトなので、都市と郊外でしか生活したことがなかったけど、今回の滞在で安心できました。

もう一つの良かったことは、長く滞在することで街の方々と過ごす時間をつくれたことかなあ。

たしかに。言葉にするとありきたりかもしれませんが、十和田市のみなさん、本当に人がいい。たとえば街の人に教えていただいた料理を通じて、食の豊かさのような地域のいいところを体験させてもらいました。個人の名前をわーっと挙げることはできませんが、今回気にかけてくださった皆さんに心から感謝しています。

より人が好きになったよね。だから、また会いに来たいですもん。都内でやるのとほぼ変わりなく働けるし、風光明媚な十和田湖や八甲田山の近くで創作してもいいし、なんならクリエイティブの刺激を求めて周辺の街を巡ってもいい。

  • 国際芸術センター青森・ACAC

  • 滞在中に国際芸術センター青森・ACACや青森県立美術館まで足を運んだそう

  • 青森県立美術館にて。「一人のクリエイターとして糧と勇気をいただいて帰ってきた」と小松崎さん

  • 「山だけではなく海を楽しめたのも嬉しかった」と荻原さん

こういう人たちが周りにいるなら暮らしていけるって思えたのも良かったな。こういう人っていうのは気質が合う人というか……。それはお試し住宅をお借りして長く滞在しないと感じられなかったかも。

だね。繰り返しになるけど、地域の方々と一緒に過ごせる時間がないとその感覚は得られないと思います。結果的には暮らすように滞在してみて、「ここに住める」と彼女が言ってくれて。地域で暮らしていける実感を持てるということは、僕らにとって大きな前進なんです。

また皆さんに、会いに行こうね。

そうだね。

──是非。また来てくださいね。

今回の取材場所

十和田市民図書館、十和田市現代美術館、トワーレ、14-54CAFE

PAGE TOP