小さな森こども園は、園長の宮本ひろ子さんが無認可の小さな森保育園として開設。33年前のことです。2002年に認可保育園となり、今では社会福祉法人北心会理事として、認定こども園、子育て支援センターのほかに学童保育、障害児通所支援、障害者就労支援なども運営しています。
中でも就労支援施設「ぷちぶろう」で作られるパンや焼き菓子は、市内の道の駅の人気商品。保存料などの添加物を一切使わず、丁寧に手作りしたやさしい味には多くのファンがいます。
「どんな子も、一緒に、健康な心と体づくり」が園のモットー。子どもたちは障害の有無、発達の程度に関わらず個性を認め合い、自然の中で遊びながら生きる力を身に付けていきます。
保育教諭の金渕まゆみさんが室長を務める子育て支援センターも運営方針は同じ。「子どもたちにできる限りの”本物”を」と、おやつは手作りや自然食品メーカーのものにこだわり、ママ達には食養生(すぐに薬に頼らず、できるだけ食べ物で体調不良を改善する方法)も教えています。テレビは置かず、スマートフォンも原則禁止。広々としたフローリングが気持ちよく、子どもたちが裸足で歩き回るのにぴったり。”支援センター”というと固い印象ですが、入ってみれば”大きめのリビング”、そこに集う親子は大きな家族といった趣です。




子どもはかわいいけれど、子育てはやっぱりラクじゃない。親や親族、相談できる人が近くにいない移住ファミリーともなれば、なおさらです。
そんな親子の強い味方が、十和田市内7カ所に設置された「地域子育て支援センター」です。各地区の保育園や認定こども園が、市の委託を受けて運営。保育士をはじめとしたスタッフが、親子でくつろげる機会の提供や、育児相談などを行っています。
2018年1月のある日。市中心部から車で5分ほどのところにある「小さな森こども園」内の「子育て支援センターどろんこ」を訪ね、その1日を取材しました。
“先輩移住ママ”代表として取材に参加してくれたのは、服部一子さんです。夫・玄気さん(岐阜県出身)、長男・竜士くんとともに東京都から十和田にUターンし、昨年は移住者座談会にも参加してくれました。
竜士くんはすでに幼稚園生。移住当初は自宅近くの支援センターに通っていたため、「どろんこ」の体験プログラムは初体験です。さて、どんな感想が飛び出すでしょうか?